正三角形から二次曲線(証明)

図において AB = AC, AE = AD だから AB : AE = AC : AD. また ∠BAC = ∠EAD. よって △ABC ∽ △AED. したがって ∠AED = ∠ABC だから ED ∥ BC, すなわち ED ∥ GH. 同様にして FG ∥ DK, KH ∥ EF. 故に六角形 DEFGHK は向かい合う辺が平行な六角形であり, Pascal …

三角形の各辺を直径とする円の交点

交点は三角形の辺上にある。良く考えれば…。

3 接円二次曲線

接円の位置関係次第では双曲線にもなります。

正三角形から二次曲線

射影幾何の練習問題。青円は各頂点を中心とする円です。

「6」にまつわる秘話

6 という数字は実に不思議です。そのいくつかを紹介します。 非可換群が現れる最小の位数 位数が 1 〜 5 までの有限群の同型類は可換群しか現れません。しかし 6 になって非可換群が登場します。ちなみにそれは 3 次対称群 に同型です。 6 次の Euler 方陣は…

「数検に挑戦 !」コーナーについて

私のサイトでやっている「数検に挑戦 !」のコーナーなのですが、解答を寄せてくれる人がいなくて寂しいです。難易度を上げ過ぎると挑戦する人が少なくなると思い、2 級 〜 準 1 級(高校生なら解けるレベル)の問題を中心に展開しているのですが…もしかして難…

クラス(その 7・最終回)

選択関数と選択公理 最後に、選択公理の別の形を紹介しておきます。 が集合 の選択関数であるとは のことを言います。空でない集合族から一つずつ要素を選んでいる関数です。ここで新たな命題を用意します。 (IX') 全ての集合は選択関数を持つ。 この命題に…

クラス(その 6)

クラス関数について、割と頻繁に使われる定理を一つ証明しておきます。 定理 F がクラス関数で、u は に含まれる集合とする。このとき は集合である。したがって は関数。 は集合である。(証明) が集合であることが分かれば、 が集合となることは直ちにわか…

クラス(その 5)

クラス関数の単射・全射・全単射 はクラスである. のとき、 です。ここに は F の逆関係です。このとき です。 は固有クラスになります。なぜなら、もし が集合ならば、これを u とおくと なので となって正則性公理に反するからです。 が固有クラスですから…

クラス(その 4)

クラス関数 クラス F が関係であって を満たすならば、F はクラス関数であると言います。F が集合ならば単に関数と言います。関数の全体はクラスをなすので、これを Func で表します。また、F がクラス関数であることを で表します。ここで勘弁の為に記号 を…

クラス(その 3)

クラスの直積と関係 クラス A , B が与えられたとき を A と B の直積と言います。特に集合 u と v の直積 は集合 の部分クラスなので集合になります。3 個以上のクラスの直積は で帰納的に定義します。 の部分クラスのことを、A , B 上の関係*1と言い、また…

クラス(その 2)

クラスの相等 今、パラメータ付き論理式 によって与えられるクラス と、同じくパラメータ付き論理式 によって与えられるクラス があったとします。このとき … (*) と定義します。 を用いた簡便法で書けば と、集合における外延公理のようにも書けますが、こ…

クラス(その 1)

以前、当ブログで Zermelo-Fraenkel 公理系を紹介しました。そのうちの一つ、置換公理図式から導かれた分出公理図式を再掲します。 (VII)' 分出公理図式 この公理によって定まる集合を と書くことができます。ところで、この公理で の条件を外した は公理と…

旧・数学道場の解答を更新

旧・数学道場の問題 1 に別解を追加しました。この別解は「数学ガール」の登場人物、ミルカさんによるものです。この場を借りて、著者である結城浩さん(id:hyuki)に感謝いたします。

Fibonacci 数列の母関数

あまりに結果が綺麗だったので、「数学ガール」から引用します。Fibonacci 数列は、次の漸化式で定義されます。 一般に、数列 に対して、べき級数 を、数列 の母関数と言います。今、Fibonacci 数列の母関数を とおきましょう。すると から となり、 以降の…

数学ガール、大人買い

数学ガール (数学ガールシリーズ 1)作者: 結城浩出版社/メーカー: SBクリエイティブ発売日: 2007/06/27メディア: 単行本購入: 58人 クリック: 1,055回この商品を含むブログ (967件) を見る数学ガール/フェルマーの最終定理 (数学ガールシリーズ 2)作者: 結城…

Latin 方陣(その 3)

Euler 方陣 さて、前回作った二つの Latin 方陣を重ね合わせてみましょう。このようになります。 の 16 種類の記号が出てきますが、これらはちょうど 1 回ずつだけ現れています。このように、二つの Latin 方陣を重ね合わせたとき、相異なる記号の組が 1 個…

Latin 方陣(その 2)

Affine 平面を利用して Latin 方陣を作る 実は、n 次の Affine 平面があれば、それをもとにして Latin 方陣を作ることができます。n = 4 の場合でちょっと試してみましょう。実は、ちょうど 4 個の元からなる体 が存在します。これは、ちょうど 2 個の元から…

Latin 方陣(その 1)

異なる n 個の記号が、各行・各列ともに重複なく 1 個ずつだけ配置されたものを n 次の Latin(ラテン)方陣と言います。もっとも簡単な Latin 方陣の作り方は以下のようなものです。ここでは を記号として使います。 見ておわかりの通り、第 2 行は第 1 行を…

射影平面(その 3)

さて、n 次の Affine 平面が存在すれば、それを完備化して n 次の射影平面を作ることができました。一方、n 次の射影平面が存在すれば、そこから 1 本の直線と、その上にある (n + 1) 個の点を取り除くことによって n 次の Affine 平面を作ることができます…

射影平面(その 2)

Affine 平面の完備化 自然数 に対して、n 次の Affine 平面というものを作りました(全ての に対して存在するとは限りません)。これに「完備化」と呼ばれる作業を施して、射影平面を作ってみます。A を n 次の Affine 平面とするとき、互いに平行な n 本の直…

射影平面(その 1)

以前、Affine 平面を話題に取り上げましたが、今回はその拡張である射影平面を取り上げることにします。 射影平面の公理 公理 1 異なる 2 点を通る直線はただ一つ存在する. 公理 2 異なる 2 直線は必ず交わる. 公理 3 同一直線上にない 3 点が存在する. 公理…

p-群の性質

p-群の分類上重要な性質として p を奇素数とするとき、位数 の群が位数 の部分群をただ一つしか持たなければ、それは巡回群である というのがあって、証明がこちらの書籍に載っています。バーンサイド 有限群論 (現代数学の系譜 9)作者: W.S.BURNSIDE,吉田洋…

位数 2pq (p < q : 奇素数)の群の分類改訂

ちょいちょい書き変えてます(苦笑)。位数 2pq では、Sylow q-部分群が必ず正規です。正規でないとすると 2p 個の Sylow q-部分群があることになりますが、ここから矛盾が導けます(詳しくはサイトに up している PDF ファイルを見てください)。これにより、位…

位数 60 の群の分類改訂

サイトに up している有限群の分類のうち、位数 60 のところを大幅に改訂しました。位数 60 = では、まず Sylow 5-部分群 N に着目します。これが非正規であることと、位数 60 の群が単純であることとは同値になります。N が正規のときは、次にそれを含む位…

位数 p^4 (p : 奇素数)の群の分類終了

PDF を再 up しました。Burnside 本ありがとう !

位数 p^4 (p : 奇素数)の群の分類進捗状況

とりあえず、残ったのは位数 の元を含まない、すなわち全ての元の位数が p であるような非 Abel 群の分類となりました。再 up 出来るのも時間の問題です。さすが Burnside 本。

位数 16 の群、復活 !

有限群の分類の PDF に位数 16 の群が復活しました。最初はとんだ計算違いでしたが、再考の末、今度こそ自信を持って送り出せるものができました。同型類も 14 個と少ないので、何とか決着をつけられて良かったです。後は位数 (p : 奇素数)の群ですな。

位数 p^4 の群の分類について

どうやら私の中で思い違いがあり、位数 の群の分類は正しくないことを書いていたようです。サイトにアップしている PDF ファイルも一旦該当部分を削除しました。もう一度きちんと計算し直して再度アップできればと思っています。さて、どこで間違ったのやら……

p-群の性質執筆中

群論教科書計画、p-群の性質で必要最低限と思われるものを書き終えました。多分まだ足りない(位数 の群を分類するのにもう少し知識が必要なはず)ので、Burnside の本を引っ張り出す必要が出てきそうです。先は長いけど見通しは立ってきました。