クラス(その 2)

クラスの相等

今、パラメータ付き論理式 \varphi(x,a_1,\dots,a_n) によって与えられるクラス
A=\{x|\varphi(x,a_1,\dots,a_n)\}
と、同じくパラメータ付き論理式 \psi(x,b_1,\dots,b_m) によって与えられるクラス
B=\{x|\psi(x,b_1,\dots,b_m)\}
があったとします。このとき
A=B\equiv\forall x(\varphi(x,a_1,\dots,a_n)\leftrightarrow\psi(x,b_1,\dots,b_m)) … (*)
と定義します。\in を用いた簡便法で書けば
A=B\equiv\forall x(x\in A\leftrightarrow x\in B)
と、集合における外延公理のようにも書けますが、これはあくまで簡便法に過ぎず、正式的な定義は (*) で与えたものになります。

クラスの「集合」演算

集合のときに和集合や共通部分、差集合などを定義したように、クラスにもこれらの概念を用意しておくと便利です。
A\cup B=\{x|x\in A\vee x\in B\}
A\cap B=\{x|x\in A\wedge x\in B\}
A-B=\{x|x\in A\wedge x\not\in B\},-B=\{x|x\not\in B\}

クラスの包含関係

A\subseteq B\equiv\forall x(x\in A\rightarrow x\in B)
と定義します。このとき A は B の部分クラスであると言います。容易にわかるように
A\subseteq B\wedge B\subseteq A\rightarrow A=B
です。また、包含関係の定義を良く見れば、集合の部分クラスは集合となること、固有クラスを部分クラスとして含むクラスは固有クラスとなることが分かります。それから、A が固有クラスであるとき、任意の集合 u に対して A-u も固有クラスです。