2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

集合論の公理系(その 13)

同値関係と商集合 前回、集合 a 上の関係と、特に重要な関係として同値関係を定義しました。今、a 上の同値関係 r が与えられたとき、 に対して と定義すると、 です。そして が成り立ちます。そこで の部分集合である のことを a の(同値関係 r による)商集…

集合論の公理系(その 12)

前回、二つの集合 a , b の直積 を定義しました。今回は、それを用いて、対応・写像・関係のお話をします。 対応と対応の合成、逆対応 二つの集合 a , b に対して、 の部分集合、すなわち の元を、a から b への対応と言います。 を対応とし、 とするとき な…

位数 3 の右零半群(追記)

を使うと

位数 3 の右零半群

どうやら、2 × 2 行列で表現できそうな気がしてきました。近日中に修正できるように、考え中です。

「数検」に挑戦しませんか ?

先日の日記で 今後は、余力があれば、数検 2 級〜準 1 級(中学〜高校)レベルの問題で、面白いものを探してきて、これまでのように読者に解いてもらう、ということもやりたいと思っています。 と書きましたが、これを試験的に形にしてみたいと思います。タイ…

「数学道場」方針変更について

「数学道場」に関して、さまざまな方からご意見をいただくことができました。そこで、方針の変更を図ろうと思います。 まず、こちらからの出題は、今回答を募集している問題で一旦打ち切りたいと思います。そして、逆に問題を受け付けて、私が解く*1形をメイ…

集合論の公理系(その 11)

しばらくぶりでした。今回は、分出公理図式を使って、いろいろな集合を定義してみましょう。 差集合 集合 a , b に対し、分出公理図式で として定まる集合を と書き、差集合と言います。 共通部分(交わり) とします。このとき をひとつ固定して とおきます。…