2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

一般逆行列(その 1)

を 行列 A で与えられる線型写像とする。 とおけば は の r 次元部分空間 は の (n - r) 次元部分空間 である。そこで の補空間 の補空間 を各々一つ取って固定し、 の基底も各々一組取って固定しておく。 の基底として、上述の の基底と の基底を合併したも…

有限次元ベクトル空間の部分空間に対する補空間の取り方の自由度(続き)

V , W は前述のとおりとする。もう一つの考え方として、W の補空間 W' の基底 を一つ固定するとき、商空間 V/W の基底は と書ける。このとき、各 の代表元の取り方によって W の補空間が決まる。その選び方の自由度は (W の (n - r) 個の直積)だけあるから、…

有限次元ベクトル空間の部分空間に対する補空間の取り方の自由度

V を有限次元ベクトル空間()とする。その r 次元部分空間 W を取るとき となる V の (n - r) 次元部分空間 W ' が存在する(補空間)が、この取り方は一意ではない。そこで、W ' の取り方にどれだけの自由度があるか考察してみる。まず、W の基底を とし、これ…

ε - δ 論法(その 10)

複素数列について これまで、数列は実数列として考えてきましたが、複素数列 に対しても同じように収束・発散の定義ができます。ただし、発散の定義は若干の修正が必要で 任意の に対して自然数 が存在して が成り立つ と置き換えます(複素数には正負の概念…