しばらくぶりでした。今回は、分出公理図式を使って、いろいろな集合を定義してみましょう。
差集合
集合 a , b に対し、分出公理図式で
として定まる集合を と書き、差集合と言います。
共通部分(交わり)
とします。このとき をひとつ固定して
とおきます。分出公理図式で
と置いたものになっています。ところで
が成り立つので、 は、実は b によらない集合です。この集合のことを と書きます。特に のときは と書いて、x と y の共通部分と言います。
直積集合
のとき、
であることがわかります。そこで分出公理図式で
と置いて定まる集合を と書き、a と b の直積集合と言います。