Euler 方陣
さて、前回作った二つの Latin 方陣を重ね合わせてみましょう。このようになります。
の 16 種類の記号が出てきますが、これらはちょうど 1 回ずつだけ現れています。このように、二つの Latin 方陣を重ね合わせたとき、相異なる記号の組が 1 個ずつだけ現れるとき、その出来たものを Euler 方陣と言い、また、重ね合わせに用いた二つの Latin 方陣は直交すると言います。
Euler 方陣から魔方陣へ
上記の Euler 方陣をちょっと書き直してみましょう。
ここで a , b , c , d に 1 , 2 , 3 , 4 のいずれかを、また、A , B , C , D に 0 , 4 , 8 , 12 のいずれかを当てはめます。ここでは簡単に
a = 1 , b = 2 , c = 3 , d = 4 , A = 0 , B = 4 , C = 8 , D = 12
としましょう。すると
と、行・列・対角線の四つの数字の和が全て 34 になる、すなわち魔方陣が出来上がります。数字の当てはめ方を変えれば、違う魔方陣が出来上がります。例えば
a = 2 , b = 4 , c = 1 , d = 3 , A = 12 , B = 0 , C = 4 , D = 8
とすれば
と、やはり行・列・対角線の四つの数字の和は 34 になります。
一般に魔方陣と言えば対角線を考慮に入れないといけないので、Euler 方陣が即魔方陣につながるわけではありませんが、対角線の整合性が取れていれば、このように Euler 方陣から魔方陣を作ることができます。
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