Affine 平面を利用して Latin 方陣を作る
実は、n 次の Affine 平面があれば、それをもとにして Latin 方陣を作ることができます。n = 4 の場合でちょっと試してみましょう。
実は、ちょうど 4 個の元からなる体 が存在します。これは、ちょうど 2 個の元からなる体 を係数にもつ多項式環 を、既約多項式 が生成する単項イデアルで剰余したもの、すなわち に他なりません。このとき
は Affine 平面の公理を満たします。以下、 における 0 , 1 , z の同値類を 0 , 1 , と書くことにします。
さて、今、 の互いに平行な直線
を考え、それぞれの直線が通る点に、異なる記号を当てはめていくと
となり、一つの Latin 方陣
… (1)
を得ます。同様に
を考え、それぞれの直線が通る点に、異なる記号を当てはめていくと
となり、もう一つの Latin 方陣
… (2)
を得ます。