クラス(その 6)

クラス関数について、割と頻繁に使われる定理を一つ証明しておきます。

定理

F がクラス関数で、u は {\rm Dom}(F) に含まれる集合とする。このとき F``u は集合である。したがって F|u は関数。\bigcup F``u は集合である。

(証明)
F``u が集合であることが分かれば、\bigcup F``u が集合となることは直ちにわかる。

F が \varphi によって定義されたクラスであれば
F=\{\langle x,y\rangle|\varphi(x,y)\},\forall x\forall y\forall z(\langle x,y\rangle\in F\wedge\langle x,z\rangle\in F\rightarrow y=z)
であるから、置換公理の前提が満たされる。よって
\forall y(y\in v\leftrightarrow\exists x\in u\varphi(x,y))
なる集合 v が存在する。v=F``u は明白である。また、F|u\subseteq u\times F``u であるから、F|u は集合であり、したがって関数である。

この定理によって集合であることが保障される \bigcup F``u\bigcup\{F``x|x\in u\} または \bigcup_{x\in u}F``x と書くこともあります。