K を体として、n 次正方行列 が与えられたとき、それはアタリマエですが線型写像
を引き起こします。そしてそのことは、 に不定元 t を
で作用させることにより、 を K[t]-加群と看做せるのだ、ということは以前お話した通りです。そこで A の Jordan 標準形云々の話をしたわけですが、では実際にはどうやって求めたらよいのか、その具体的な方法は書きませんでした。以下、簡単のため R = K[t] とおきます。
の有限表示
(exact)
が作れれば
となり、 を調べることによって K[t]-加群としての の構造、そして A の Jordan 標準形を決定できます。(続く)