2006-02-16から1日間の記事一覧

謝辞

今回の「Jordan 標準形の計算方法」の執筆にあたり 「環と加群 (岩波基礎数学選書)」(山﨑圭次郎著、岩波基礎数学選書) ハンドルネーム・我疑う故に存在する我さまのご指導 を大いに参考にさせていただきました。この場を借りて御礼を申し上げます。

実 Jordan 標準形の計算方法

これまでの議論の中で、K が代数閉体であることが本質だったのは の部分だけです。これをもし [t]-加群などで考えたらどうなるでしょう。このとき [t]-単純加群は 上の次元が 1 のものと 2 のものの二種類が存在します。従って、[t]-加群 M に対して であっ…

Jordan 標準形の計算方法(その 6・最終回)

では実際に K を代数閉体として、K[t]-加群 M に対して を示しましょう。まず として、h を と因数分解します(ただし )。このとき と直和分解できます。従って です。ここで です。従って でなければいけません。従って が成り立ち が示されたことになります…