これまでの議論の中で、K が代数閉体であることが本質だったのは
の部分だけです。これをもし [t]-加群などで考えたらどうなるでしょう。このとき [t]-単純加群は 上の次元が 1 のものと 2 のものの二種類が存在します。従って、[t]-加群 M に対して であっても、g が次元が 1 の因子を(重複度も込めて) p( 0) 個、次元が 2 の因子を q 個持っていたならば となってしまいます。
しかし、幸いなことに R = [t] として完全列
を同じように作ったときに同じようにして となります。従って、実 Jordan 標準形も通常の場合とほとんど同じ方法で計算できるのです。