四分円の重心

上図の半径が a の四分円の重心(赤い点の部分)を、幾何的、もしくは代数的に求められるか、という問題に対して、私なりの「No」という考えを記しておきます。

答から言うと、この四分円を y 軸を中心に回転させれば、Pappus-Guldinus theorem により、重心の x 座標に関する方程式
\frac{\pi a^2}{4}\cdot 2\pi x=\frac{2\pi a^3}{3}
を得るから x=\frac{4a}{3\pi} である。y 座標も同様。

ところで、これが代数的に求められるなら \mathbb{Q}(\pi)/\mathbb{Q} は代数拡大でなければいけないが、実際には超越拡大だから明らかに矛盾。したがってこの重心は代数的に求めることは不可である。