相変わらず変数、関数値ともに実数の場合で考えます。
極限の四則演算
定理 1
とし、b , c は有限の値とする。このとき
(証明)
いずれも以下の不等式および等式から明らか。
b , c は有限の値としましたが、これは例えば のときの などは となって、いわゆる「不定形」の形になってしまって具合が良くないので、このような条件を付けたまでです。
補題 2
かつ ならば、ある があって のとき .
(証明)
だから、ある があって である。このとき
だから
を得る。
(定理 2 の証明)
前半は補題 1 を使うと
で f(x) が x = a のある近傍で有界なので、 があって
となることからわかる。
後半は補題 2 から
となることからわかる。
以上のことから
定理 3
f(x) , g(x) が x = a で連続のとき、、および任意の実数 k に対して 、さらに はまた x = a で連続である。さらに ならば も x = a で連続である。
が直ちに従います。合成についてはまた後ほど。