続きです。
補題 2
、f(x) を x の整多項式とし、
とすると、 は整数で、
(証明)
は整数で
とすると
より
であるが、 のとき
は m の倍数であるから
である。同様に
より
が成り立つ。
いよいよ e の超越性を示します。e が超越数でなければ、 と なる整数 があって
… (1)
が成り立ちます。今、素数 p を にとり、
とおきます。(1) の両辺に を掛けて補題 1 を使うと
が成り立ちます。ここで
とおきます。 に補題 2 を用いると、 は整数で
が成り立ちます。また のとき
となります。ただし f(x) はある整多項式です。したがって再び補題 2 により は p で割り切れます。以上により
となるので、 は 0 でない整数だから が成り立ちます。一方で
とおくとき、 により
となるので、予め p を大きく取れば と出来ます。ところがこれは に矛盾します。したがって e の超越性が示されました。