今や sin , cos , tan は解析的に定義され、それらの満たすべき性質も導くことができます。また、a に関しては、円周の長さと直径の比が 2a になることも確かめられます。
今回は、そういう話は横に置いて、a とはいかなる値なのかをちょっと調べてみます。簡単な変数変換によって
が確かめられます。そして のとき
も(級数の知識を必要としますが)わかります。ところが、 のとき、右辺の級数は収束することが知られています。よって
となります。この右辺の級数は、収束は遅いのですが、確実に収束します。それは我々が既に知っている の値に一致します。すなわち、今まで a と書いてきたものは、実は に等しいものだったのです !
逆に
の値の 2 倍、すなわち 2a を持って とする流儀もあります。