Young 図形と対称群の表現(その 1)

Young 図形と標準盤

Young 図形とは、以下の例のように、左から右へ、上から下へと、左端と上端を詰めるようにマスを並べたもののことです。そのマス目の個数を、Young 図形次数と言います。
\unitlength{1}\picture(150){(15,15;30,0;3){\line(0,120)}(105,45){\line(0,90)}(135,105){\line(0,30)}(15,105;0,30;2){\line(120,0)}(15,45;0,30;2){\line(90,0)}(15,15){\line(60,0)}}
(これは 12 次の Young 図形の一例)
そして、このマス目の中に、左から右へ、上から下へと数字が大きくなるように 1 から順番に番号をふったものを標準盤と言います。
\unitlength{1}\picture(150){(15,15;30,0;3){\line(0,120)}(105,45){\line(0,90)}(135,105){\line(0,30)}(15,105;0,30;2){\line(120,0)}(15,45;0,30;2){\line(90,0)}(15,15){\line(60,0)}(28,115){\fs{+1}{1}}(58,115){\fs{+1}{2}}(28,85){\fs{+1}{3}}(88,115){\fs{+1}{4}}(28,55){\fs{+1}{5}}(28,25){\fs{+1}{6}}(58,85){\fs{+1}{7}}(88,85){\fs{+1}{8}}(118,115){\fs{+1}{9}}(55,55){\fs{+1}{10}}(55,25){\fs{+1}{11}}(85,55){\fs{+1}{12}}}
(これは上の例に対する標準盤の一例)
Y_n を n 次の Young 図形の全体とし、\lambda\in Y_n に対し、\lambda に対して可能な標準盤の個数を d_\lambda とするとき、以下の等式が成り立つことが知られています。
n!=\sum\limits_{\lambda\in Y_n}{d_\lambda}^2
以下、この数式にまつわる不思議(?)な世界を、数回に分けて紹介したいと思います。(続く)