を測度空間とします。S 上の実(または複素)数値関数の列 と、ある f に対して、それぞれ以下のような収束の概念が定義できます。
ほとんどいたるところ収束
の測度が 0、すなわち のとき、 は f にほとんどいたるところ収束すると言います。ルベーグ積分論では頻繁に使う収束の概念です。特に となる測度空間のことを確率空間と言いますが、確率空間においては「概収束」という言葉を使います。
測度収束(漸近収束)
任意の に対して
が成り立つとき、 は f に測度収束(または漸近収束)すると言います。確率空間においては「測度収束」の代わりに「確率収束」という言葉を使います。
これらの収束概念は、主に確率論で強力な力を発揮します。特に大事な性質として「概収束すれば確率収束する」というものがあります。