ボロミアン・リング

右上の画像は「ボロミアン・リング」と言われるものです。この三つある輪のうち、どれか一つを無いものと思えば、残る二つの輪は絡み合っていません。ところが、三つ合わさった途端に、この輪は外れなくなってしまいます。結び目理論で、どの二つの自明な結び目同士も絡み数が 0 でありながら、全体として自明な絡み目になっていない例として良く引き合いに出されます。
そればかりか、この絡み目に沿って三次元球面に Dehn 手術と呼ばれる操作を施す*1と、三次元トーラス T^3=S^1\times S^1\times S^1 が得られることがわかっています。

*1:より厳密に言うと、絡み目の各要素を自明な枠付き絡み目と思ってやります。