Feit-Thompson の定理

G を有限群とするとき、G が可解群であるとは
G=G_0{\fs{+2}\triangleright}G_1{\fs{+2}\triangleright}\cdots{\fs{+2}\triangleright}G_n=\{e\}
となる群の列で、i=1,\cdots,nに対してG_{i-1}/G_i素数位数の巡回群となるようなものがあるときを言います。このとき、次のような驚くべき定理が知られています。

定理(Feit-Thompson)
奇数位数の有限群は可解群である.

信じられないようですが、これは事実です。奇数のときだけ許される特権です。偶数ではこうは行きません。例えば 5 次交代群A_5(位数 60)は単純群であることがわかっているからです。
もちろん、この定理の証明は簡単ではありません。それ以前に私は証明を知らないのですから…。