2008-12-12から1日間の記事一覧

Noether 的付値環が DVR となることの証明(その 4・最終回)

以上で準備が整ったので、本定理の証明に入る。 R を Noether 的付値環とする。このとき、任意のイデアル は、ある に一致する。したがって、R は PID である。R の極大イデアルを I = tR とする。 一般に、Krull の共通部分定理において R が Noether 整域…

Noether 的付値環が DVR となることの証明(その 3)

付値環 R を整域とする。その商体 K の各元 に対して が成り立つとき、R を K の付値環という。付値環のイデアル I , J に対しては か かのいずれかが常に成り立つ。したがって、付値環には極大イデアルは一つしか存在しないので、局所環である。また、イデ…

Noether 的付値環が DVR となることの証明(その 2)

Artin-Rees の補題(続き) に対する の係数比較。各 において とおいて の係数に着目すると となるが、ここで により であるから、この係数は に属する。以上で証明が終わった。 Krull の共通部分定理 R のイデアル I ,J があって、J は有限生成であるとする…