自然数から整数へ、そして有理数へ(その 3)

(A,\alpha) を単位半群(モノイド)とし、e単位元とします。もし、次の法則が成り立つならば、(A,\alpha)であると言います。

任意の a\in A に対し、a によって定まる A の元 a^{-1} があって
a\alpha a^{-1}=a^{-1}\alpha a=e
を満たす。

a^{-1}a逆元と言います。

全変換半群対称群

A を集合とするとき、A から自身への写像の全体 A^A のことを I(A) とも表します。I(A) には写像の合成によって演算が定義され、これについて I(A) は単位半群になります(単位元は恒等写像)。I(A)全変換半群と呼ばれます。特に I(A) の部分集合で、全単射だけを集めたものを S(A) で表します。これは群になりますが、A 上の対称群と呼ばれます。