3 × 5 と 5 × 3 は違う !?

5 枚の皿に 3 個ずつリンゴが乗っている。リンゴは全部で何個あるか。

という問題が、今議論を呼んでいるようです。

指導要領的な解釈では、1 枚の皿に 3 個のリンゴが 5 皿あるから「3 × 5」と立式するのが正しく、「5 × 3」ではだめなのだそうですが、果たしてこれは正しい指導のあり方なのでしょうか ?

皿に 1 個ずつリンゴを乗せていく作業を 1 セットと考えましょう。今、皿は 5 枚ありますから、1 セットの作業で 5 個のリンゴが必要になります。これを 3 セット繰り返せば、1 枚の皿には 3 個のリンゴが乗った状態になりますから、結局のところ「5 × 3 = 3 × 5」で何の問題もない気がします。そもそも問題文では「5」が先に出てきますから、「5 × 3」と立式した子供は多かったはずです。

掛け算の順序は交換可能である、という大事な性質を犠牲にしてまで、立式の正しさを強制することに何の意味がありましょう。子供の発想の自由を大切にせずして、豊かな知識を身に付けさせることは不可能と考えます。