カオス現象(その 2)

前回導き出した漸化式
y_{n+1}=ay_n(1-y_n)
がどんな挙動をするのか、論より証拠、次の画像を見てください。

これは、初期値を y_0=0.1 として、横軸に a を取り 0.001 刻みで動かし、十分大きい n から先の y_n の値を 100 個プロットしたものです。

最初のうちはある値に収束していくことが見てとれます。a が 3 のあたりで二手に分かれ、2 周期点が現れます。その後 4 周期点、8 周期点…と分岐していき、最後にはもはや周期など見てとれない、全く予測不可能な挙動をしていることが分かります。

機械計算による丸め誤差のせいではないか、と思う人もいるかもしれませんが、実はそうではないのです。次回はその秘密に迫ってみます。