基本近傍系
前回、近傍系(= 近傍の全体) を定義しましたが、これに対する基本近傍系 とは、任意の に対して となる が存在するものを言います。例えば
- を含む開集合の全体
- 距離空間 における
などが基本近傍系になります。一般に基本近傍系は
- 全ての について
- ならば となる が存在する
- にたいして となる を適当に取ると、全ての に対して となる が存在する
の性質を満たします。逆に、このような性質を満たす が与えられたとき
と定めれば、基本近傍系から近傍系を再現することができます。
なお、基本近傍系として高々可算なものを取ることができるとき、その位相空間は第 1 可算公理を満たすと言います。距離空間なら
も基本近傍系になるので、第 1 可算公理を満たします。