Affine 平面(その 1)

前回、有限体上の射影平面の点の数と直線の数に関する記事を書きましたが、これは単なるメモなどではなく、今回から始める Affine 平面の話に直結させるために書いたものです。

Affine 平面

まずは公理を三つ用意します。

公理 1

二点 p , q に対して、p と q を通る直線がただ 1 本だけ存在する。

公理 2

与えられた直線 l と、l 上にない点 p に対し、p を通り l に平行*1な直線がただ 1 本だけ存在する。

公理 3

同一直線上にない 3 点が存在する。

以上の公理を満たす点と直線の集合を Affine 平面と言います。公理 1 によって存在が保障される直線のことを直線 pq と表すことにします。
今回の目標は、「n 次の Affine 平面」なるものを定義し、n 次の Affine 平面が n^2 個の点と n(n+1) 本の直線を持つことを示すことにあります。

*1:2 本の直線が平行であるとは、2 本の直線が共有点を持たない、または 2 本の直線がが同一の直線であることと定義します。