Lebesgue - Stieltjes 積分(その 13)

久々に本筋に戻ります。
区間 I\subset\mathbb{R} 上の二つの連続な単調増加関数 g,h が与えられたとき、その Lebesgue - Stieltjes 測度が一致する、すなわち m_g=m_h となるのはどんなときでしょう。もし m_g=m_h ならば、任意の a,b\in I,a<b に対して
g(b)-g(a)=m_g([a,b])=m_h([a,b])=h(b)-h(a)
が成り立ちます。これを整理すると
h(a)-g(a)=h(b)-g(b)
となるので、h(x)-g(x) は定数、したがって
h(x)=g(x)+c(c は定数) … (*)
が成り立ちます。逆に (*) が成り立つとき m_g=m_h が成り立つことは容易に確かめられるので、(*) は m_g=m_h が成り立つための必要十分条件です。