Lebesgue - Stieltjes 測度の性質をいろいろと論ずる前に、少し測度論の復習(?)をします。
Carathéodory の外測度と完備測度
基礎となる集合 に対し、 (つまり を値に取ることも許す)が
を満たすとき、これを 上の Carathéodory の外測度あるいは単に外測度と言います。
上の外測度が与えられたとき
は 集合体となります。そして に対して と定めることで測度空間 を得ることができます。
定理
Carathéodory の外測度から上記の方法によって導かれる測度空間は完備である。すなわち
ならば任意の に対して
が成り立つ。
(証明)
とする。任意の に対して
だから
である。このことから である。故に
となるので となるから
が成り立つ。すなわち である。