もう少しだけ、分出公理図式の話にお付き合いください。その前に、補題を一つ証明しておきます。
(証明)
和集合の定義により
が成り立つ。一方 により
だから となる。
定義域と値域
上記補題を元に、分出公理図式で
とおくことで
なる集合の存在が保証されます。これを t の定義域と言います。また、同様に分出公理図式で
とおくことで
なる集合の存在が保証されます。これを t の値域と言います。もし t が a から b への対応ならば
となることは、練習問題として残しておきます。