集合論の公理系(その 9)

どうも。仕事が忙しいのでまたまたご無沙汰してしまいました。ここからは、再び公理系の紹介に戻ります。

無限公理

無限公理
\exists a(\emptyset\in a\wedge\forall x(x\in a\to x\cup\{x\}\in a))

この a は \emptyset を要素として含み、そのことから \emptyset\cup\{\emptyset\}=\{\emptyset\} を要素として含みます。そして、そのことから \{\emptyset\}\cup\{\{\emptyset\}\}=\{\emptyset,\{\emptyset\}\} を要素として含み…というように、無限*1の要素を含んでいます。この公理は、そのように「限りなく多くの元を要素に持つ集合」の存在を主張するものです。

*1:無限と言っても、これは私たちが感覚として持っている無限であり、集合の濃度の意味での無限かどうかは改めて論議を必要とします。