圏論への誘い(その 2)

もう少し下準備にお付き合いください。

より拡張された意味での「写像

x,y を小さな集合とするとき、x\times y の部分集合を x から y への対応と言いました。特に、対応 f
(\forall a\in x)(\exists !b\in y(\langle a,b\rangle\in f))*1] の略記です。))
を満たすとき、x から y への写像と言い、a\in x に対して \langle a,b\rangle\in f となる b\in y のことを b=f(a) と書くのでした。
この定義方法を、より拡張された意味での「集合」にそのまま適用すれば、より拡張された意味での「写像」を構築することが出来ます。
通常、圏論で「写像」というときは、この意味での「写像」を指すことがほとんどです。

*1:\exists !x\varphi(x) とは \exists x\varphi(x)\wedge\forall x\forall y(\varphi(x)\wedge\varphi(y)\rightarrow y=x) もしくは [tex:\exists x\forall y(y=x\leftrightarrow\varphi(y