ハミングコードでは、1 ビットの誤りまでは対応できますが、万が一それ以上の誤りがあった場合にもろさを露呈します。そこで、この方法を改良して、もし 2 ビット誤っていた場合でも訂正が効くコードを作ることにします。
BCH コード
とおきます。この行列に対して を満たす を BCH コードと言います*1。
の最初の 8 列からなる正方行列の行列式は 1 となるので、 となり、従って *2 がわかります。従って BCH コードは 種類あることがわかります。
実際に を行基本変形してみると
となるので、 の一次独立な解として
を得ます。
16 元体
は既約であることがわかっています。そこで
とおくと、これはちょうど 16 個の元を持つことが確認できます。 のときと同じように、 を含む同値類を とおいて のべき乗を調べると
となって、今度は となることがわかります。
この を用いて、BCH コードの仕組みを調べていくことにしますが、続きは夜の部で。