正 n 角形が作図できるための必要十分条件は、複素平面内で が作図できることです。
一般にある が作図できるための必要十分条件は、体の拡大の列
で、拡大次数について
- (k = 1,2,…,m)
が成り立つものが存在することです。
ところで の 上の最小多項式は n 次の円分多項式 ですから、拡大次数について
がわかります。従って
ならば、正 n 角形は作図不可能であることがわかります。例えば正七角形は作図不可能()です。
逆に、 であれば正 n 角形は作図可能(らしい)です。
例えば、正五角形は作図できます。
とおくと、 が満たすべき方程式
を変形して、 が満たすべき二次方程式
を得るので
です。また、 は 係数の二次方程式
を満たすので
です。よって体の拡大の列
が存在して、それぞれの拡大次数が 2 なので、 が作図でき、従って正五角形は作図できるというわけです。正十七角形が作図可能であることも、(難しいですが)同じように証明出来ます。
なんだ、円分多項式、役に立ってるじゃん。