指数関数は急速に増加する

良く「指数的に増加する」という言い回しをしますが、これは急速な増加の状態を指しています。では指数関数は一体どのくらいのスピードで増加するのでしょう ? y=2^x で試してみましょう。
例えば、2^{40} がどのくらいの大きさの数なのか、大雑把に計算してみます。真剣に計算しても仕方がないので
2^{10}=1024=\limits_\cdot^\cdot 1000=10^3
ということにして計算すると
2^{40}=(2^{10})^4=\limits_\cdot^\cdot(10^3)^4=10^{12}
です。つまり 2^{40} はおよそ 1 兆、ということになります。
厚さ 0.1 mm の紙を折ることを考えましょう。そうすると、42 回折ると、その厚さは大体
2^{42}\times 0.1=\limits_\cdot^\cdot 4\times 10^{12}\times 0.1=4\times 10^{11}({\rm mm})
ということになります。
1{\rm km}=10^3{\rm m}=10^5{\rm cm}=10^6{\rm mm}
なので
4\times 10^{11}{\rm mm}=4\times 10^5{\rm km}
となり、何と約 40 万 km もの厚さになります*1。もちろん、折ることが出来れば、の話ですが。これは地球と月の間の距離、約 38 万 km を遥かに超えます。わずか数十回紙を折っただけでこんなことになるわけですから、指数関数の増え方がいかに急激かお分かりいただけたことと思います。
今宵は中秋の名月に思いを馳せながら折り紙などはいかがですか。

*1:実際に計算すると 2^{42}=\limits_\cdot^\cdot 4.4\times 10^{12} なので、およそ 44 万 km になります。