以下、断りがなければ整数は における整数とし、、また とします。
n = 5 の場合
問題を変形・一般化し、さらに前回証明した補題 5 を使って
… (*)
は の整数を解に持たない。ただし は非負の有理整数、 は単数、 はどの二つも互いに素とする。
を示せばよいことがわかります。
仮にこのような解 が存在したとすると
であることから、 は三つの因子
に分配されることになります。これらは、どれか一つが で割り切れるならば、三つとも で割り切れなければいけませんが
は では割り切れません。なおかつ
に注意すると、上の三つの因子について、どの二つの因子の最大公約数も の約数でないといけません。然るに は の約数で 故、最大公約数は 。従って のどの二つも互いに素であるような整数 を用いて
と書けます。ここに は単数です。これにより
となるので、 とおくと は単数で
さて、 は単数なので です。従って補題 4 により
従って補題 1 により単数 が存在して と書けます。これに基づき
とおけば
となり、(*) を満たす新たな解 を得たことになります。ただし
なる関係があることに注意します。(続く)