グラフと一筆書き(その 2)

頂点の次数と握手補題

グラフ G=(V,E,\varphi) の各頂点 v\in V に対して、その次数
o(v)=2\sharp\{e\in E|\varphi(e)=[v,v]\}+\sharp\{e\in E|\exists w\in V(w\neq v\wedge\varphi(e)=[v,w]\}
と定義します。要するに、v から伸びる辺の数なのですが、ループに関しては二重にカウントすることに注意してください。
o(v)=0 なる頂点を孤立点o(v)=1 なる頂点を端点と言います。
頂点の次数に関して、握手補題と言われる、次の命題が成り立ちます。

握手補題
\sum_{v\in V}o(v)=2\sharp E

この命題は直観的に明らかなので、証明はしません。この補題を使うと、次数が奇数である頂点は(0 個の場合も含めて)ちょうど偶数個だけあることが分かります。